初めての賃貸契約ガイド(留学生向け)

目次

留学生が日本で部屋を借りるときに知っておくべきルールと注意点

日本での生活拠点となるアパートやマンション探し。快適な留学生活を送るためには、契約前からルールや費用、トラブル事例を理解しておくことが大切です。

ここでは、元警察官で行政書士の立場から、留学生が実際に直面したトラブルや、特に留学生がつまずきやすいポイントを解説します。


1. 部屋探しは「信頼できるルート」から

不動産選びの最初の段階で、後のトラブルが決まります。

おすすめの探し方

  • 不動産会社のウェブサイトや店舗

     → 多言語対応のある会社を選べば安心。
  • 大学の生協や提携不動産会社

     → 留学生向け物件やサービスが充実。

注意!SNS経由の個人募集

  • WeChatやFacebookでの個人募集は、詐欺や違法契約のリスクあり。
  • 契約前には必ず正規の不動産会社を通すこと。

警察官時代に留学生から「WeChatを通じて知り合いから部屋を紹介してもらったけど、手数料や料金を支払ったのに先に別の客が契約されてしまったから返せないと言ってトラブルになっている」という事案の相談を受けました。

相手は結局WeChatでのみ連絡を取り合っていたので、どこの誰かもわからず、WeChatは日本の警察では記録を紹介できないため、捜査もできず、相談者は泣き寝入りになってしまっていました。


2. 契約時に必要な書類を事前準備

契約をスムーズに進めるには、以下の書類が必要です。

  • 在留カード
  • 学生証
  • パスポート
  • 収入証明(アルバイト給与明細など)
  • 緊急連絡先(日本在住の知人や学校職員など)

3. 「保証人」または「保証会社」は必須

日本では家賃未払い時に対応する保証人が必要です。

留学生は保証会社を使うのが一般的。

  • 保証料:家賃の50〜100%が目安
  • 保証会社があっても、支払い遅延は信用に傷がつきます

毎月の家賃を引き落とす口座はこまめにチェックして、支払いの遅延がないようにしましょう。

月の何日に支払いなのかを必ず確認しておきましょう。


4. 初期費用は家賃の4〜5か月分が目安

  • 敷金:退去時の修繕費用に使用(問題なければ返金)
  • 礼金:大家さんへのお礼(返金なし)

礼金は、大家さんによろしくお願いしますという意味も込められています。敷金、礼金ゼロという不動産業者や大家さんも多いですので、お部屋探しの時に確認するようにしましょう。

  • 仲介手数料:不動産会社への支払い

💡 ワンポイント:初期費用は交渉できる場合もあります。不動産会社に確認しましょう。


5. 契約後の生活ルール

賃貸物件は借り物。使い方次第で退去時の費用が大きく変わります。

  • 原状回復義務:借りたときの状態に戻すこと
  • 壊れた設備は自分で直さず、大家や管理会社に連絡
  • トイレはトイレットペーパー以外を流さない

法律では、一般的に生活していれば生じる壊れ「経年劣化」「通常摩耗」については原状回復義務に含まれないとされています。

壁紙が少しはがれている、キッチン部分の壁に少し汚れがついていて色がついてしまったなどの少しの破損、汚れで原状回復費用を多額に請求してくる業者に注意してください。


6. 防犯は日常の習慣から

  • オートロックでも鍵は必ずかける
  • ゴミ出しの間も施錠する
  • ベランダの窓も忘れず施錠

日本は安全な国ではありますが、「泥棒」はいます。自国では「鍵をかけない」、「これぐらい大丈夫だろう」という気持ちや習慣でも、トラブルに巻き込まれないためにも日本では必ず戸締りをしましょう。


7. 契約更新と退去の流れ(忘れがちなポイント)

契約更新

  • 多くは2年ごと。更新料(家賃1か月分程度)が必要。
  • 更新しない場合は、通常1〜2か月前までに書面で通知。

退去時

  • 必ず立会いがあり、敷金から修繕費が差し引かれる
  • 清掃不足や破損が多いと高額請求になる

法律では、「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧する」となっています。できるだけ、部屋をきれいに保つように心がけていれば問題ありません。


8. 賃貸契約でよくある禁止事項

契約書には細かく書かれているので必ず確認。

  • ペット飼育禁止
  • 楽器演奏禁止
  • 石油ストーブ禁止
  • 無断での同居禁止

上記の契約事項を守らないと退去理由に該当するだけでなく、隣の人や上下の人との関係も悪くなるため、そこに住み続けることはできなくなるでしょう。決められたことは守る、きちんと契約事項を読む、説明してもらうことがトラブル回避につながります。


まとめ

日本の賃貸契約は、ルールを理解して行動すれば安心して生活できます。

部屋探しから退去までの流れを把握し、正規の契約手続きを守ることがトラブル回避の第一歩です。

困ったときは、一人で判断せず学校の窓口や専門家に相談しましょう。

私たちも、留学生の皆さんが安全で快適な生活を送れるよう全力でサポートします。

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